とりあえずの記録

はじめは同学科の人向けのナレッジまとめでした

PCとサーバを10Gで直結したい

10GbEポートのあるMac miniとサーバが手に入ったので,10G通信を試してみます.

ただし,普段のMac miniトラフィックはサーバを経由させたくないので,

  [RT]
 ┌─┴─┐
[Mac] ─ [Srv]

といった形で組んでみます.

配線

Mac mini

内臓の10Gポートから,サーバに向けてCat6aのLANケーブルで接続します.

また,常用通信のため USB-C to 1GbEアダプタを接続し,Cat5e以上のLANケーブルでRTへ接続します.

サーバ

Mac miniから来たLANケーブルを,10GbEポートに接続します.

他通信のため,Cat5e以上のLANケーブルを適当なポートに接続し,RTに接続します.

必要であれば,iLOも忘れずに.

設定

リンクローカルアドレスを使いたくないので,常用系統と重複しないネットワークセグメントを切り出し,IPアドレスを割り当てます.

普段192.168.50.0/24を使っているので,192.168.10.0/24とし,
 [Srv] 192.168.10.10
 [Mac] 192.168.10.20
を使うことにしました.

Mac mini (macOS Ventura)

システム設定 → ネットワーク → Ethernet → 詳細 → TCP/IP を開きます.

[IPv4の構成]を手動とし,以下のように設定します.
IPアドレス:192.168.10.20
サブネットマスク:255.255.255.0
ルータ:空欄

サーバ (Debian 11, Proxmox)

ip a コマンドでインターフェースの状況を確認します.
今回は[eno49]というインターフェースに接続したようです.

vi /etc/network/interfaces でconfigを開き,該当するインターフェースの次の行に以下を追記します.
address 192.168.10.10/24

systemctl restart ifup@eno49 で適用します.

疎通確認

Macping 192.168.10.10
Srvping 192.168.10.20
と叩くと,pingが通るはずです.

帯域計測

Mac mini (macOS Ventura)

(Homebrewがインストール済みであるとします.)

brew install iperf3 でiperf3をインストールします.

サーバ (Debian 11, Proxmox)

apt update && apt install iperf3 -y でiperf3をインストールします.

iperf3 -s でiperf3をサーバモードで起動します.

Mac mini (macOS Ventura)

iperf3 -c 192.168.10.10 で実際に計測してみます.

iperf3による測定結果

ちゃんと10Gで疎通できていますね.

もし思うような値がでない場合は,クライアント側で iperf3 -c 192.168.10.10 -P 8 といったように並列実行させてみるとよいかもしれません.

帯域計測(インターネット)

せっかくなので,インターネット側の帯域も測ってみます.

Mac mini (macOS Ventura)

(Homebrewがインストール済みであるとします.)

brew install speedtest-cli でspeedtest.netのCLI版をインストールします.

speedtest-cli で実行します.

speedtest-cliによるインターネット側の測定結果

あら,1GbEとは思えないスピードですね.

現在住んでいるところの上流が100Mだからです.つらい.

おまけ

Macの設定画面を開き,先ほどと同様に辿った上で[TCP/IP]ではなく[ハードウェア]を開くと,どういった規格でリンクアップしているのかを確認できます.

通信規格の確認画面

10Gbase-Tの全二重.いい響きですね.

いつかは光ファイバに置き換えたいものです.